■目標管理の運用例 看護と水質管理
現在多くの職種でこの目標管理が制度として運用されていますが、現実にはどのようなものなのでしょうか。
たとえば、医療現場、とりわけ患者と日々接する看護の現場ではどうでしょう。
今日の自分の看護評価はどうだったのか。最近の自分の看護テクニックは向上しているのか。
上司の判断と自分の判断の両方を目にできるのが、目標管理の利点です。
看護の例とは別に、数値の意味がさらに重みを増す例もあります。
たとえば、水道局の例があげられるでしょう。
水質などを管理し実際に家庭に運ぶまでにはどの程度の基準をクリアしなければならないのか。
この基準の設定と、管理、運用は非常に大切ですよね。これも目標管理の1つの例です。
■目標管理の制度運用
現在の日本の企業の約8割がこの目標管理制度を導入しています。
また、目標管理制度の運用の仕方には大きく分けて3つのパターンがあります。
ここでは、それぞれの難点もあわせて紹介します。
■成果主義と目標管理の合体
会社の中・長期的な見通しのもと、その成果の指針として目標管理を実施する例です。
取り組む事業に対する現在の達成度などをシートなどにまとめ、それをもとに次の課題へ移る方法です。
現在の日本の目標管理のほとんどがこのタイプです。
個人それぞれの成果にたいする評価につながりますので、客観的で公平な基準が必要です。
また、会社での自分の評価に直結することが多いので、自分の実力以上の目標管理設定をしてしまいがちです。
■コミュニケーションツールとしての目標管理
上司と部下が目標管理をもとに、互いのコミュニケーションをはかる例です。
「目標管理シートを通じて上司や部下との接触が増えた」という声がよく聞かれます。
しかし、目標管理を導入してから時間がたつと、
「仕事の実務上、何の役に立つのかわからない」という結果に終わることが多いです。
■会社または自己実現のための目標管理
目標管理をつうじて、明確な結果目標やそのための自己目標を達成しようとする例です。
目標管理シートを活用し、具体的に目標をさだめ、それに向かって自分がどうすればよいかを考える例です。
この場合、自己実現のための目標設定を最終的に立てるのは自分です。
そのため、ついつい自分に甘めの課題設定をしてしまいがちです。
そのため、運用するうちに目標管理の本来の意味である“self control(自己抑制)”
が機能しづらくなる弱点があります。
■目標管理の今後
現在の日本では、会社の組織間の意思伝達がうまくいっていないという問題があります。
上司と部下の業務に対する考え方にも、大きく温度差が出る例が少なくはありません。
そんなときにこそ、目標管理がいきてくるのですが、上手に運用されていないという現実があります。
数値目標にばかり頼るのではなく、目標管理を記述式にするなどの工夫が必要です。
また、せっかく目標管理シートを採用しているのですから、
それをおおいに活用しなければ、無駄な作業で終わってしまいます。
たとえば、目標管理シートをもとに小さなミーティングなどを開けば、
社員それぞれの意識もかわってくるはずです。
本来なら、何もなくても、社員全員が自分の進むべき方向性を明確に理解し、
会社経営を進めていければベストです。しかし、現実には、なかなかそうはいかないですよね。
そんなときにこそ、目標管理の設定による企業経営をめざしてみてはいかがでしょうか。
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